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仮面ライダー刀-エッジ- 05.アナザー・サーティーンズ

 悔いていても、戦うしかなかった。
 様々な想いを胸に秘めていようとも、非情な戦いは続くのだ。
 全ては、53体のアンデッドを封印する日まで……悪夢のような
バトルファイトを終わらせる術は、他にない。
 剣崎一真。
 橘朔也。
 上条睦月。
 そして、刀麻一聖。
 4人の仮面ライダーは、その日を信じて戦うしかなかった。


 そんな彼らの戦いを、更なる混沌へと突き落とす出来事が、
今日起きるとも知らず--。



 アンデッドレーダーが、群れているようなアンデッドの動きを捉えた。
 しかし、
「何か様子がおかしい」
 出動前に橘朔也がそう呟いたが、気にする間もなく
3人のライダーは現場へと向かった。
 場所は廃墟と化した工場地帯の一角。人的被害が比較的
少なそうな場所だった。
 そこで彼らが目にしたのは、、
「アンデッド同士で、戦ってるのか」
 橘が出動前に感じた違和感はこのことだったのだろうか。工場内には複数体の
アンデッドがおり、そして戦っていた。
「でも……おかしくないですか」
 最初に口を開いたのは睦月だった。やがて一真らも、その疑問に行き当たる。
 本来のバトルファイトであれば、アンデッド同士で戦いが起きるのは
不思議なことではない。だが今、アンデッド達は自身がバトルファイトの為に
覚醒したわけではないことを知っているような節が見受けられていた。
 これまでの戦いで、アンデッド同士が結託したことはあっても反目している状況
は初めてだ。
 一体どう手を打てばいいのだろう。
 戸惑いながらも成り行きを見守っていると、更に分かったことがあった。
 戦っているアンデッドは5体。だがよく見れば、その戦いは1対4の戦いで
あるようだ。1体のアンデッドに集団で襲いかかっている。
 いかにアンデッド同士の戦いとはいえ、多勢に無勢というのはいささか気分が悪い。
 かと思われたが、
「橘さん……あのアンデッドは?」
 一真が信じられないことに気付く。
 劣勢を陥っているのは、数の多い方だ。囲まれていると思われたアンデッドの方が、
どう見ても強い。孤軍奮闘の戦いぶりで、次々と周りから遅い来るアンデッド達を
返り討ちにしている。
 しかも、一真を驚かせたのはそれだけではない。
 いや緊張に顔を強張らせている朔也もまた、一真と同じことに気付いていた。
「どうしたっていうんです?」
 ただ一人、それに気付いていない睦月が問う。
「あんなアンデッドはデータベースに存在していない。信じられないことだが、俺達の
知る53体のアンデッドでは、ない」
 未知のアンデッドの出現と、その戦闘力の高さに彼らは息を飲んだ。


 巨大な鳥の頭部に似た両肩を震わせ、未知のアンデッド――モアアンデッドが
高々と跳躍する。
 彼の武器は他でもない、その強靭な脚力にある。そして両腕に備わった荒々しくも
禍々しい爪を、頭上から獲物たる他のアンデッド達に突き立てていく。
 周囲のアンデッド達が次々に切り刻まれ、その身から緑色の鮮血を噴き出す。
 ここまで惨たらしい戦いであると、逆に彼らにとって不死であることは不幸なのかも
しれない。1対4という状況を意にも介さないように、モアアンデッドは次々と獲物を
倒していく。
 やがてモアを囲んでいた面々が次々をアンデッドバックルを開き、地に伏していく。
 残ったのは、クラブ6であるポーラーアンデッド。
 怪力と吹雪を武器に戦う彼だけが奮闘していた。
 さすがのモアも、彼の吐き出す冷気には手を焼いているようだった。
 しかしそこでモアアンデッドは、驚くべき行動に出る。
 アンデッドバックル――それに沿って手を左へ、バックルの左腰部に動かす。そこに
は、なんとレンゲルやカリスと同型のラウズカードホルダーがあったのだ。その中から
1枚のカードを取り出し、近くで倒れているアンデッドへと投げつける。
 それはダイヤ6、ファイアフライアンデッド。バックルをすでに開放していた
彼の身体はカードに封印され、モアアンデッドへの手元へと戻る。
 その一連の動きに驚き、そしてすぐさまポーラーが口から全力の吹雪を撃ち出す。
今までで最大規模のブリザードが、モアアンデッドの身体を包む。
 だが、吹雪の中から聞こえてきたのは、

〈ファイア〉

 カードの力が解き放たれたことを意味する音声が響く。
 そして、全身に炎を纏ったモアアンデッドは、吹雪の中を真っ直ぐ駆ける。
正面に立つポーラーアンデッドへと一気に間合いを詰める。
 燃え盛り、まるで火柱のように赤くなった右足を蹴りこむ。
 ポーラーの動きが止まる。
 モアアンデッドの炎のキックが、その腹部を見事なまでに貫いていた。
 次いで生じた激しい爆発にもモアは怯まなかった。静かに、爆発で舞い上がった
粉塵の中に佇む。
 そして周囲のアンデッド達をしばし見渡すと、ゆっくりとその手が、
再びラウズカードホルダーへと伸びた。
 だが次の瞬間、別の方から飛んできたカードが、倒れていた3体のアンデッドに
突き刺さる。カードはアンデッド達を封印すると持ち主の手へ――変身した一真ら
ライダーの手元に戻ってくる。
 モアアンデッドの視線が、ライダー達へと向けられる。
 しばしの膠着状態。
 先に動いたのは、モアアンデッドだった。
 口元を不気味に歪ませたかと思うと、そのまま一気に跳躍。ほぼ一瞬のうちに視界から、
そしてレーダーの範囲外へと姿を消した。


「橘さん。あのアンデッド、カードを」
「ああ。間違いなくラウズカードを使っていたな。封印までして」
「あんなアンデッドはいなかったのに。いや……でも」
 一真は思い当たってしまった。
 この戦いに現れた、もう一人のイレギュラーな存在。
 仮面ライダーエッジのことを。
 エッジもまた、すでに存在しないはずのアンデッドを所有している。
 彼と、謎のアンデッドに何らかの関係があるだろうことは、想像に難くなかった。

続く







 第5回目更新です。
 謎のライダーだけでなく、謎のアンデッド達もこの戦いに参戦してきます。

 前回更新時の続きですが、剣崎って凄くシンプルに"ヒーロー"をやりましたよね。
 普通のヒーローといいますか、フォーマット通りといいますか。
 悲しい過去を背負いこそしていたけど、あまりそれで葛藤しすぎたりとかでもなく。
(ちょうど4作目ということもあり、マンネリ化していたのでしょうか?〉

 僕個人としては個性的なキャラを好む傾向が強いので剣崎はあんまり……でしたが、
 そういう部分の無さが、逆に多くのファンからの支持を得ている理由かなと。

 あとはTV版最終回での決断が、やはり彼の全てを物語っていますよね。
 究極の自己犠牲。
 良いか悪いかではなく。
 ただ、運命を変えて友を守ろうとした男の決断。
 リアルタイムで見ていた時は、

「あぁ……剣崎が仮面ライダーになった」

 と思ったのを覚えています。


 もう何が書きたいのか分からなくなってきたw
 剣崎は別段好きなわけではない。
 でも凄い男だと思います。
    完。
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テーマ : 二次創作:小説
ジャンル : 小説・文学

プロフィール

おすぎ@帝王のめがね

Author:おすぎ@帝王のめがね
特撮二次創作サイト『帝王のめがね』管理人おすぎです。


こちらでは主に創作活動に関する活動報告をしてやろうと思います。
遅筆、執筆無精を改善するためにあえて自分の状況をさらけ出すことにしました。
まったく書いていなくとも、まったく筆が進んでいなくとも、その事実を隠さず晒す。

いわばこのブログは自分への枷。

そんな構ってちゃんみたいな動機で始まったブログです。

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