スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

仮面ライダー刀ーエッジー 02.ビギンズ・ファイト


仮面ライダーエッジの登場は、その場にいた全員を驚愕させた。
突然の乱入者は、誰も知らない仮面ライダー。
しかもその変身に使われたカードは、スペードのA『CHANGE HOPPER』。
そんなカードは、いやそんなアンデッドは存在しないのだ。
何もかもが理解できない、矛盾した存在。


だがエッジ本人である一聖は、そんなことは意に介さない。
戦い方は自然と分かった。
左腰にマウントされた日本刀型のエッジラウザーを構えると、駆け出す。
その先には身構えているアンデッド。
数は――3体。
エッジは敵の間を駆け抜け、同時に全ての目標に一太刀を浴びせる。
流れるような高速の居合いは、強化された視覚を持つ仮面ライダーらにしか見えなかっただろう。
エッジがアンデッドらに背を向け、そして刃をラウザーに収める。
その瞬間。
爆発が3つ重なるように生じた。
ホーク、ローカスト、そしてリザードの3体はたった一撃で戦闘不能に陥ったのだ。
その証拠に、腰に巻かれたアンデッドバックルが開いている。それが彼らを封印可能状態に追い詰めた印でもある。
実に慣れた手つきでエッジはブランクのカードを投げ放ち、それらを封印する。
ショッピングモールを襲い、多くの犠牲を出した戦いの幕切れは、実にあっけなかった。


グレイブに変身していた一真が、戦いが終わり去ろうとするエッジを追った。
そして問う。お前は何者なのか、と。
だが返ってきたのは、エッジラウザーの鋭い切っ先であった。
「もうアンタ達は……仮面ライダーはいらない」
そう言い残すとエッジは背を向けた。
グレイブは、いや一真は追えなかった。
彼の言葉が胸に突き刺される。言い返したい言葉は、いくらでも思いついた。
以前と同じ力は無い。
戦う意思はある。
弱くても俺達は、頑張っているのだ。
だがどんな言葉も意味を持たない。
自分は、人を救う為に戦っている。だが、今回は救えない命が、犠牲が多すぎた。
エッジの言葉が、自分達の弱さと無能を批判しているのだと分かってしまった。
一真は変身を解き、グレイブバックルを固く握り締めていた。


一聖はバイクを駆り、街を走っていた。
目的があったわけではない。だが止まっていることができなかったのだ。
彼の視界は涙で滲んでいた。
家族を失い。
大勢の人が死に。
憧れの存在は、落ちぶれていた。
今までの日常がひっくり返ったような残酷な現実に、一聖の心は激しく乱れていた。
だから走っていた。
しかし、一聖には悲しみに打ちひしがれている時間はなかった。
一聖を前を走っていた自動車たちが、突然"宙"を舞った。
頭上から降り注いでくる自動車の雨を巧みに避け、一聖は周囲を警戒する。
そしてすぐに見つける。
怪力で自動車を持ち上げ、そして能力である磁力でそれらをデタラメに投げ飛ばしている――バッファローアンデッドの姿。他にも何体かが一緒に行動している。
エッジバックルにチェンジホッパーを装填する。
「変身ッッ!!」
仮面ライダーエッジとなった一聖が、アンデッドの群れに飛びかかる。
戦い方は先と変わらない。
次々とアンデッド達を刃の餌食としていく。
その強さに恐れをなしたのか、バッファローアンデッドが戦闘中のドサクサに紛れるよう背を向けて逃げ出す。
エッジの視界にそれはきちんと捉えられている。
ラウザーのマウントから、2枚のカードを取り出した。
カテゴリー6『トルネードホーク』。
そして、カテゴリー3『キックローカスト』。
カードをエッジラウザーのリーダー部に通し、その力を解き放つ。
エッジの右足に破壊力が、そして疾風の属性が宿る。
俊足の踏み込みで宙を舞う。反転し、繰り出した風のキック『トルネードブラスト』は――バッファローアンデッドの身体を貫いた。

計4体のアンデッドを封印し、エッジの変身を解いた一聖は再びバイクで駆け出した。
その直後、一真が現場に到着した。
周囲を見渡し、戦いが起き、そして終わったのだと気付く。
恐らくはあの仮面ライダーがやったのだろうということも、容易に想像がついた。
何もできなかった無力をかみ締め、一真もまたバイクを駆りその場を後にした。



その一部始終を、高層ビルの屋上で見守る者たちがいた。
「あれが俺達の"大将"ってわけか」
「な~んかガラ悪そうねぇ」
「軽率なお前よりはマシだろ」
そう口々に意見を上げる彼らは、どこか奇妙であった。外見上は人間に見えるのだが、何かが決定的に人間とは違うような――奇人達。
「さて、もうしばらくはアンデッド狩りを楽しんでもらうとするか」
「そうだな。だが、用心しろよ。仮面ライダーどもが復活するという事態は、避ける必要がある」
「あぁ、それなら問題ないよ」
集団の中の一人――ニット帽を目深に被ったショートヘアーの女が、にやりと笑う。
「仮面ライダーは復活しないよ。少なくとも、コイツはね」
女の手の中には、1枚のカードがあった。
そのカードに刻まれていたのは『チェンジビートル』。
かつて仮面ライダーブレイドが、変身の力の源にしていたカードであった。





続く




サクっと第二回目です。
この作品でやりたかったことの一つに、
『劇中では見れなかったコンボ技を見たい』
というのがあります。
今回のキックはまさにそれです。

今後もこういう、自分のやりたかった仮面ライダー剣を
書いていきます。

おすぎ
スポンサーサイト

テーマ : 二次創作:小説
ジャンル : 小説・文学

コメントの投稿

管理者にだけ表示を許可する

プロフィール

おすぎ@帝王のめがね

Author:おすぎ@帝王のめがね
特撮二次創作サイト『帝王のめがね』管理人おすぎです。


こちらでは主に創作活動に関する活動報告をしてやろうと思います。
遅筆、執筆無精を改善するためにあえて自分の状況をさらけ出すことにしました。
まったく書いていなくとも、まったく筆が進んでいなくとも、その事実を隠さず晒す。

いわばこのブログは自分への枷。

そんな構ってちゃんみたいな動機で始まったブログです。

最新記事
最新コメント
最新トラックバック
月別アーカイブ
カテゴリ
検索フォーム
RSSリンクの表示
リンク
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QRコード
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。